公示価格とは実勢価格との違い

不動産の取引において、公示価格と実勢価格という2つの概念があります。公示価格は、国や自治体が設定する公示価格表に基づいて算出される価格であり、実勢価格は、市場での取引実績や専門家の評価などを基に算出される価格です。本記事では、公示価格と実勢価格の違いについて解説します。

公示価格とは?

公示価格とは、国土交通省や地方自治体が定めた公示価格表に基づいて算出される価格です。不動産登記簿に記載された不動産の面積や用途、地価などを基に、国や自治体が算定し、公表しています。公示価格は、不動産取引において、課税の基礎となる価格や、土地の価値を算出する指標などとして用いられます。

実勢価格とは?

実勢価格とは、市場での取引実績や専門家の評価などを基に算出される価格です。実勢価格は、不動産業界や不動産鑑定士、不動産仲介業者などが算出し、公表しています。実勢価格は、公示価格よりも実際の市場価格に近い価格とされています。

公示価格と実勢価格の違い

公示価格と実勢価格の違いは、算出方法と価格の位置づけにあります。公示価格は、国や自治体が定めた公示価格表に基づいて算出される価格であり、土地の価値を算出する指標として用いられます。一方、実勢価格は、市場での取引実績や専門家の評価などを基に算出される価格であり、不動産の実際の市場価格を表しています。

公示価格は、土地や建物などの価値を一律に算出するため、実際の市場価格よりも高い場合があります。一方、実勢価格は、市場のニーズや需要に応じて価格が変動するため、公示価格よりも実際の市場価格に近い価格となります。

ただし、公示価格は、不動産の評価や法的な問題に関する情報を入手するために有用な指標となります。また、実勢価格

は、不動産市場のトレンドや需要に応じて変動するため、買い手や売り手が取引価格を判断するための参考として利用されます。

ただし、公示価格と実勢価格は必ずしも一致するわけではありません。不動産市場においては、様々な要因により価格が変動するため、公示価格よりも高い価格で取引されることもあれば、逆に低い価格で取引されることもあります。また、公示価格は、国や自治体によって定められた価格であり、時期や地域によって差異があるため、注意が必要です。

不動産を売却する場合には、公示価格と実勢価格を比較し、適切な価格設定を行うことが重要です。公示価格は、不動産の評価や法的な問題に関する情報を入手するための指標として、実勢価格は、市場の需要やトレンドに応じた価格設定に利用することができます。

以上が、公示価格と実勢価格の違いについての解説です。公示価格は、国や自治体によって定められた土地や建物の価値を算出する指標であり、実勢価格は、市場での取引実績や専門家の評価などを基に算出される価格です。不動産を売却する場合には、公示価格と実勢価格を比較し、適切な価格設定を行うことが重要です。